リフォームって結構な費用が掛かりますよね。
家賃の○ヶ月分なんてやってらんないよ。。。
満室になったら考るか。。。
等の意見も多いと思います。
確かに回収期間だけを見ると、投資効率が悪く見えます。
ただし場合によって大きな便益が得られますので、やらないのは勿体無いかもしれません。
リノベーション、リフォーム等のバリューアップを行うか否かの判断には費用便益分析(コスト・ベネフィット分析)が役に立ちます。
不動産経営・投資における費用便益分析も前回でご紹介したキャッシュフローツリーが基本です。
このリフォームによってキャッシュフローツリがどの様に変化するのかを考える必要があります。
例)
GPI(潜在総収入) 100%
▲空室損 30%
EGI(実効総収入) 70%
▲OPEX(運営費) 20%
NOI(営業純利益) 50%
▲ADS(年間返済額) 40%
BTCF(税引き前手取り額) 10%
※簡易的にするため、満室想定の年間家賃を100%として表示しました。
上記の例でGPIの50%のリフォームを行なった場合です。
現在ではBTCF(手取り)が10%なので、回収するのに5年は掛かります。
※住民税・所得税・事業税、法人の場合は法人税は今回検討しません。
5年という時間は随分と長いですから、二の足を踏んでしまうかもしれませんね。
しかし以下の便益があればいかがでしょうか。
・家賃が10%増加する
・新規設備の導入で競争力があがり、空室損が20%減る
・設備を取り替えたらOPEx(修繕費など)が減る。
また、リフォームについての資金は金融機関から借り入りをしたとします。
after
GPI(潜在総収入) 110%
▲空室損 10%
EGI(実効総収入) 100%
▲OPEX(運営費) 15%
NOI(営業純利益) 85%
▲ADS(年間返済額) 60%
BTCF(税引き前手取り額) 25%
さらに売却を検討した時に、例えばバリューアップ前のキャプレート(期待利回り=市場にでている物件に対しては購入希望者が求める利回り)が10%だったのが、リスクが減り9%でも欲しい、と判断した場合はどうでしょうか?
バリューアップ前の販売時の価格が
NOI50%÷R(キャップレート)10%=500%
ですが、
バリューアップ後
NOI85%÷R(キャップレート)9%=944%
いかがでしょうか?
自己資金がなしで、CF(手取り家賃)が2.5倍になり、売却の場合、バリューアップ前の物件価格に対し1.88倍(944%÷500%)の資産価値になるとしたらリフォームに対する判断が変わるかもしれないですね。
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